大学時代に何度も読んでいた本のひとつでトドの心臓の刺身や、獲れたてのマガモの青首で作った鴨飯など、野趣溢れる料理がふんだんに出てきます。できれば、これも一読する機会があれば読んでほしいと思います。
僕がこの本をはじめて手にとって読んでいたのは、ちょうど大学時代のことで、今回この記事を書くために改めて読み直してみて、まざまざと当時の記憶がよみがえってきて、この本の中に書かれていることに改めて血沸き肉躍らせていたときのことを思い出しました。内容は著者が自ら現地に赴いて海、山、川を問わず、さまざまな野趣あふれる料理を現地の猟師や漁師たちと飲みかつ喰らう。豪快なルポルタージュです。
この本は現在再販はされていませんが、自分にとって非常に思い入れがあるので、できることならば再販してほしいと切に願っています。僕がこの中で最も面白かったと思ったのがやはり、猪を豪快に使った猪鍋と、今は捕獲ができないであろうマガモの『青首』を大胆に使った釜飯。佐渡の海で取れるスケトウダラを使った沖汁。そして、軍鶏を超えるといわれるその気性の荒さを持つ『薩摩鶏』を大胆に使った薩摩汁と内臓の刺身に鶏飯…。
読むだけでも喉の奥から唾が湧き出て止まらなくなるような料理が作者の味のある筆致で書かれており、改めてその思いをかみ締めることができました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年9月21日
- 読了日 : 2011年9月21日
- 本棚登録日 : 2011年9月21日
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