ハムカツ、やきとん、ホルモン、スルメ、牛炊、腸詰…。高級料理よりもむしろこういった料理に食指が進むのはなぜなのでしょう?この本は焼け跡闇市をルーツにする数々の路地裏「グルメ」を紹介するものです。
この本に書かれていることは戦後焼跡闇市に端を発する飲み屋街をさまよい歩いてはどじょう、鯨カツ、ハムカツ、やきとん、ホルモン、スルメ、牛炊、腸詰…。そんな料理を肴にしては酒を飲みかつ食らう。そしてひたすらくだを巻き続ける。一言で言うとまぁそういう内容です。しかし、ここに掲載されている飲み屋街の中にはもうなくなってしまった界隈なんかもあって、それを考えると、ある意味では貴重な記録なのかも知れません。僕が見た中で特にうまそうなのは
「トンもり」といって豚の内臓を刺身で盛り付けられたものと、ドジョウ料理、そして川崎競輪場にあるといわれるホルモンライスがたまらなくおいしそうでした。彼らのいうとおり、こういうところが『大人の遊園地』というべきでしょう。
この本を読んでいると、新宿はションベン横丁の場末間漂う店でまた酒を飲みたくなります。あのネオンの下でもう一度遊ぶためにいま、必死にがんばろう。そう思う自分がいます。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年7月25日
- 読了日 : 2011年7月25日
- 本棚登録日 : 2011年7月25日
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