伯爵と妖精 祈りよアルビオンの高みに届け (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社 (2012年12月28日発売)
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本棚登録 : 277
感想 : 23
5

ついに次巻完結!
その帯に一気にテンション上がりました。
ついにかー。
でもこの間1~28巻まで読み返したので、あんまり長かった気がしない。
いずれにせよ、谷さん本当に長い間お疲れ様でした。
こんなにも長い、でも素敵な話を読ませてくれてありがとう!(まだ終わってない)
いや、もうHappyendだって信じているし。

今回は何と言ってもアルヴィンでしょう。
まさかの登場の仕方にビックリです。
しかし和みまくりでした。
リディアは自分の運命を受け入れたが故、寂しさと切なさと、でも大きな愛で彼を包み接していますが、初めて彼女の受けるべき運命を知ったエドガーには相当な試練だったことでしょう。
彼が言うように、アルヴィンがああいう形で現れていなければ、エドガーの選んだ道は違ったと思う。
でももう出会ってしまった。
その事実に谷さんはやっぱり上手いなぁと思いました。

無邪気なアルヴィンとそれに振り回される人々はホントに和みました。
以前ティルが現れた時は、リディアの口説きのネタに使うくらい余裕綽々のエドガーでしたが、今回は父親としての責務を強く感じて胸に響きました。
今までがリディアの母親としての試練だとしたら、今はエドガーの父親としての自覚の話ですね。
どっちのお父さんエドガーも大好きです!!
レディ・アン号での二人の会話には、本当に胸を突かれました。
運命だけであれば、悪い方に流されていったかもしれないアルヴィンですが、リディアやエドガーが真摯に生き、懸命に紡いできたものが、アルヴィンを導いてくれると信じています。
それはリディアひとりでも、エドガーだけでも為しえない。
そして彼らが関わってきて、大切に思う人たちの存在なくしてもあり得ないものだったと。
その絆を作ったのも二人であり、周囲の人であり、アルヴィンはその中に祝福されて生まれてくるのだなぁと。。。

最終巻、楽しみです!
寂しいけれど、楽しみ。
それが終わったら、思いっきりエドガーらしい番外編の短編集とか出ないかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2013年1月27日
読了日 : 2013年1月27日
本棚登録日 : 2013年1月27日

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