【2005.06.11.Sat】
赤い雨が降った日を境に、人々が正義を振りかざして暴力事件を起こすようになる。報復という名の下で、その私刑はどんどんエスカレートしてゆく。日本中が残虐な暴力を繰り返す。その中で怯える主婦、志穂は1人取り残されてしまう。日本はどうなってしまってのか。様々な虐待やリンチは活字で読むだけでも生生しく恐ろしいものがある。志穂の心とリンクして、1人取り残された恐怖さえ味わってしまう。実際には起こりえない状況ではあるが、日本がこのようになってしまった原因である社会の弱さは実際の現実問題としてある。目には目を、歯には歯をという復讐心をくすぶらせている人はこの日本の中にも多く存在しているのではないだろうか。犯罪のない世の中は永遠に訪れないだろう。だからこそそれらの犯罪に慎重に厳しく対応してゆくことが必要なのだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2007年3月13日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2007年3月13日
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