訳としては本書はとても読みやすかったです。
道徳感情という、自分の中の「当たり前を言語化」しようとしている試みが面白かったです。私自身も今まで読んだ本を振り返っても、自分とのギャップを見つけて言語化することはあっても、ギャップがないものの輪郭をつかんで表すという行為はしたことも見たこともないので、その点が「さすが”見えざる手”を説いた人だ!」となりました。
ただ、話しとしては17世紀イギリスの「当たり前を言語化」なので、退屈です。
今の道徳感情を考えるにあたって、スミスと同じように「どんなことに共感するのか」「どんな人が立派な人か」「どんな立ち位置が中立な観察者なのか」みたいな流れで再考してみたら面白いかもしれません。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月18日
- 読了日 : 2023年6月18日
- 本棚登録日 : 2023年6月18日
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