坂東三津五郎歌舞伎の愉しみ

制作 : 長谷部浩 
  • 岩波書店 (2008年7月25日発売)
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感想 : 7
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歌舞伎役者の方がどのような気持ちで、どんなことを考えながら舞台に立っているのか知りたくて読みました。
一見すると難しそうな内容ですが、とても楽しく読みやすいものです。ただし、やはり中級者向けですね。一回歌舞伎の有名どころの演目が分かる本を読んでおくとさらに面白いです。

ただ歌舞伎の魅力を伝えるだけでなく、役者側が思うジレンマや今の歌舞伎の問題点も書かれており、考えさせられる内容でした。
現代で世話物をやる難しさ、歌舞伎をみるお客様への気持ち、若い世代への芸の指導についてなどなど興味深いが盛りだくさんです。
さらに、三津五郎さんの踊りがみたいと思いました。歌舞伎というと荒事や有名な演目のような、豪華さや派手さがみたいと思っていた節があります。しかしこの本を読んで、踊りを理解するのではなく、「なんとなく、さまがいいね」という気持ちで観ればよいと学びました。 構え過ぎていたのだと思います。

これから通し狂言や踊り、新作を観て、もっと歌舞伎の魅力を知っていきたいです。この本を読んで改めてそう思います。

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感想投稿日 : 2014年3月18日
本棚登録日 : 2014年3月18日

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