“昭和30年代なんてちっとも良い時代じゃなかった” ってことを細かく拾って調べてくれている本.昭和33年の時点で,まだ日露戦争の債務が残ってたというのは驚きだし,他にも当時の世相不安を示す興味深いデータが多数挙げられている.但し序章と終章の主張は非常に頂けない.「当時の日本人は,この直後に達成される高度経済成長を予測出来ず下算し,強い先行き不安に囚われていた.現代の日本も強い先行き不安に囚われているがそれは単なる未来心配症である」と主張しているに等しいからだ.
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本・雑誌
- 感想投稿日 : 1999年12月31日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 1999年12月31日
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