思いはいのり、言葉はつばさ

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  • アリス館 (2019年7月25日発売)
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チャオミンは、友達のジュアヌに見せてもらったハンカチの美しい刺繍に一瞬にして心を奪われた。それは、女性だけが読み書きできる「女書(ニュウシュ)」という文字だった。チャオミンの村では、男たちが野山で仕事をする間、女たちは誰かの家に集まって一緒に織物や刺繍などの手仕事をする。そこで、「女書」も秘密に教わることができるのだ。待ちに待った10歳の誕生日。心弾ませ、初めて女たちの集まりに足を踏み入れたチャオミンだが・・、中国・湖南省に実際に古くから伝承されてきた「女書」を題材に、まだ男性優位の時代、手仕事と共同体に支えられてきた女性のたくましさ、文字をもつこと、そして気持ちを言葉にして伝えることの尊さに改めて気付かされ、心打たれる物語。小学校高学年から。
(第八小学校図書館だよりにて紹介)

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書
感想投稿日 : 2022年8月2日
本棚登録日 : 2022年8月2日

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