別離 [DVD]

監督 : アスガー・ファルハディ 
出演 : レイラ・ハタミ  ペイマン・モアディ  シャハブ・ホセイニ  サレー・バヤト  サリナ・ファルハディ  ババク・カリミ 
  • Happinet(SB)(D)
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感想 : 61
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「はじまりは、愛するものを守るための些細な“嘘”だったー」


イラン人夫婦に訪れる危機を軸に、人間の複雑な心理と共に社会問題をも浮き彫りにし、ベルリン国際映画祭金熊賞などを受賞した人間ドラマ。

『彼女が消えた浜辺』のイラン映画界の異才、アスガー・ファルハディがメガホンを取り、濃密ながら壊れやすい家族の関係を繊細に映し出す。娘のために外国への移住を決断する妻をレイラ・ハタミが、父親の介護のためにイランに残りたい夫をペイマン・モアディが好演。波乱含みの様相にさらなる秘密とうそが絡み合い、スリリングに転がっていく展開に心を奪われる。



 ナデル(ペイマン・モアディ)とシミン(レイラ・ハタミ)は結婚14年の夫婦。間もなく11歳になる娘テルメー(サリナ・ファルハディ)とナデルの父の4人で、テヘランのアパートで暮らしている。娘の将来を案じたシミンは国外移住を計画し、1年半かけて許可を得たものの、ナデルの父がアルツハイマー病を患ったことが誤算となる。介護の必要な父を残して国を出ることはできないと主張するナデルと、たとえ離婚してでも国外移住を希望するシミンは対立。話し合いは裁判所に持ち込まれるが、離婚は認めても娘の国外移住は認めないと、ナデルが譲らなかったため、協議は物別れに。これを機にシミンは、しばらく実家で過ごすこととなる。
 そこで、家の掃除と父の介護のために、ラジエー(サレー・バヤト)という女性を雇うナデル。しかし、男性の体に触れることは罪ではないかと心配する敬虔なイスラム教信者のラジエーは、ナデルの父が失禁する場面を目にして激しく動揺。また別の日には、彼女が目を離した隙に、父がふらふら出て行ってしまうことも。そんなある日、ナデルとテルメーが帰宅するとラジエーの姿はなく、ベッドに手を縛りつけられた父が倒れ、気絶しているところを発見。ラジエーはほどなくして戻ってくるが、頭に血が上ったナデルは事情も聞かず、彼女を手荒く追い出す。
 その晩、ラジエーが病院に入院したことを知ったナデルは、シミンと一緒に様子を見に行き、彼女が流産したことを聞かされる。これにより、ナデルは19週目の胎児を殺した“殺人罪”で告訴されてしまう。ナデルはラジエーの妊娠を知っていて突き飛ばしたのか……?だとしたら、それは流産するほど強かったのか……?
 一方、ナデルもラジエーが父に行った行為に関して彼女を告訴。裁判は次第に多くの人々を巻き込み、それぞれの思いが交錯、複雑に絡み合ってゆく……。
 運命に翻弄されてゆく2組の家族。彼らが辿り着いた結末とは……。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: DORAMA
感想投稿日 : 2017年1月21日
本棚登録日 : 2017年1月21日

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