蛇蜘蛛シリーズ三部作の番外編ですが、これ単品で読めます。
というか私、これしか読んでないです。
沙野さんは独特なエロ描写で有名ですが、これもあまり見たことのないモチーフ(蜥蜴)がエロとストーリーに実にいい感じに絡み合ってます。
男同士の体のぶつかり合いを視覚的に訴えてくる文章っつーのは貴重。
BLで普通にスパンキングがプレイとして取り入れられてるのも珍しいかも。
そのイメージにぴったり合ったイラストでキャラクターに肉付けしてある奈良さんもすごい。奈良絵の凄さというものを初めて実感しました。
エリートがヤクザの若頭に脅迫されて無理矢理…という筋書きだけならよくあるパターンなんですが、引き込まれてぐいぐい読んでしまいました。
企業内の陰謀を巡るサスペンス要素があるのもですが、予想外にキャラクターが良かったせいでしょうか。
関西人で狂犬でヤクザな臣にもしっかりバックボーンがあって、うっかり感情移入してしまいました。光己もただのエリートじゃないし。この男、どんなに屈辱を味わわされても堕ちないんです、全く。
気骨のある受け大好きなんで、これは良かった。
ガタイがよくて男としても一流で…という受けはいい。実にいい。
陵辱ものに相応しく終始薄暗いトーンなのもポイント高いです。
この2人、もっと読んでみたいなぁ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
BL【長編・シリーズ】
- 感想投稿日 : 2010年7月1日
- 読了日 : 2010年7月1日
- 本棚登録日 : 2010年7月2日
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