私達の歴史感は、現代が良いものという前提をもとに過去を相対的に位置づけていないだろうか? また、そんな歴史観が未開の民と自文化を分断していないだろうか?
そんな固定観念を壊してくれる本書。
そもそも現代科学文明も、その<構造>はそのままに<変換>されたものかもしれない。古代の呪物が現代科学の利器に置き換わったのだけなのではないだろうか。それゆえ、利器に守られた日常がそれを失った時に壊される恐怖があるのかもしれない。
また自分探しやアイデンティといったものが、それが結局は自己を生きることから遠ざけているのかもしれない。レヴィ=ストロースもまた「無我」の中にあったのではないだろうか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学
- 感想投稿日 : 2015年8月17日
- 読了日 : 2015年8月17日
- 本棚登録日 : 2015年8月2日
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