ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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  • PHP研究所 (2022年4月19日発売)
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最初は小泉先生の語りを文字起こしして本にしようとされてたみたい。道理で先生の口調が脳内再生されるわけですね。
でも面白かった。
ロシアの人々の暮らしからプーチンや国としての立ち位置、周辺国の思惑などがわかりやすく記載されていた。

ロシア人のひととの距離感、不信感とものすごい近さというのは私も実際感じた。
サンクトペテルブルクに向かう空路で隣になったロシア人から、奥さんに浮気されて離婚して浮気相手が医者の卵で20歳くらい若くて、みたいな話を延々聞かされたことがあった。なぜそんなプライベートを見ず知らずの私に?と思ったけど、近しい人判定されたのだろうか。ロシア人の知人によると、昔から鉄道旅行がメインで、知らない人と相席になることも多く、自分のプライベートをそういったところで吐き出すことが多いらしい。

その他参考になったこと
・ロシア人は加点主義、合理的に物事考える
・重厚な店構えは、寒いから 眼鏡屋もいかつい門構え
・花屋は24時間営業
・愛国者公園に行ってみたい
・プーチンの世界観では、「主権国家」とは、独自の核戦力をもって非同盟を貫ける大国であり、インドや中国がそれにあたる 同盟は「支配の道具」である 本当の主権国家は数少ない
・戒厳司令官としてプーチンは自身を規定した。そこからずっと抜け出せていない
・市民の声、市民社会に対するプーチンの深い不信感
・大統領引退後の行く末をカザフスタンの前大統領の失脚劇で見てしまった

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年5月5日
読了日 : 2022年5月5日
本棚登録日 : 2022年5月5日

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