インセプション自分なりのまとめ
「観終わったあとに誰かと話し合いたくなる映画」という言葉に惹かれて観たんだけど
本当にその通りの映画でした:)色んな人の意見を聞くのがすごく楽しいです。
とてもめちゃくちゃな日本語になると思うけど、自分なりにまとめてみます。
まず・・余談・・
洋画は絶対字幕派なんだけど、始まったとき間違ったかと思ってびっくりした。
日本語から始まるものですから・・。半券確認しようと思ったもん。
さて・・
コブはいつも人の夢(潜在意識)に侵入してアイデアを盗むのが仕事なんだけど
この話ではサイトーの依頼により人の夢に侵入してアイデアを植え付けることがミッションとなります。
この植え付け作業というのが、盗むよりも難しいものらしい。
そのため盗むときは夢に侵入すればいいのだけれど、ここでは夢の夢の夢・・というふうに
だいぶ深くまで潜っていく必要があった。
ここでの世界を簡単にまとめると
現実/飛行機の中
↓
夢=1層/ワゴンの中・・ユスフの夢
↓
夢の夢=2層/ホテル・・アーサーの夢
↓
夢の夢の夢=3層/雪山・・アリアドネの夢
↓
夢の夢の夢の夢=4層/虚無の世界
「夢って不思議だな」って考えることがこれまでにもよくあったから
この映画では夢の世界を体験できてるみたいで不思議な気分を味わえて楽しかったです。
時間感覚も下層にいくほど長くなるのも普段自分たちが観る夢と一緒だしね。
(1時間の夢でも実際は5分間で見た夢だった・・とか)
あとトイレ行きたいときに土砂降りの雨の夢っていうのも納得。
基本的な構図は理解したけど、観終わってからあーでもないこーでもないと
言い合うことがいくつかあったのでそのことに触れていきたいと思います。
その1*4層目=虚無の世界なのか?
私は映画を観ていて自然にそう思っていたけど、確かにスッキリとはしていなかった。
夢の途中で死んじゃったら虚無の世界に落ちちゃうって話だったから
3層目で死んじゃったロバートが落ちてきたから4層目=虚無と言える。
でも、4層=虚無の世界なら、なんでコブが作った建物とかがあったの?と。
映画では虚無の説明がこのようにあったそうです。
特定の誰かの夢ではない共有スペース。
そこには何もないが誰かが過去に虚無に落ちて世界を構築していればそれが残っている。
昔コブがモルとそこで50年過ごし、様々な建物を作ったが、列車で自殺することによって脱出した。
共有スペースであるなら、コブの作ったものがあってもおかしくはない。
その2*コブがサイトーを見つけたときサイトーは年老いていたのになぜコブは若いままなのか?
夢を夢と認識している人は歳をとらないそうです。
(とらないというか、夢の時間の速さでは歳をとらないってことですかね)
あと、下層に行けば行くほど夢と現実が錯綜した世界になっていくから尚更のこと。
そして虚無に落ちたら探し出すのが大変で、コブはサイトーを見つけるまでに長い年月をかけた。
だからコブは夢と認識しているから年老いてはいないもののボロボロになっていた。
1層めで現実での5分が1時間だから、そのさらに下層の4層目までに行くとたった5分でも
すごい時間が経ってしまうってことだよね。
ロバートは死んじゃってすぐに見つけられたのに、サイトーはどうしてそんなに時間がかかったのか・・
っていう疑問もありますが、サイトーは死んですぐに探しにいかなかったからかな?
それとも死因になった傷は1層目で受けたものであるからなんか遠くなっちゃったとか?
その3*ラストはどっちなの?
この映画自体、インセプションのミッションを軸に進んでいくけど
メインはコブのモルへの葛藤なんだろうね。
雪山のシーンはちょっといらないかなって思ったんだけど
(だって厚着しているからよく誰かがわからないし)
ここでは一番コブの葛藤が表れている場面なのかなぁと思いました。
このミッションが成功すれば子どもたちの元へ戻れる。
それだけを目指してやってきたコブだけどその夢が近付くにつれて
潜在意識で死なせてしまったモルに悪いって思ってしまう。
だから敵に先回りされたり、先になかなか進めない。
最終的にはあと少しのところでモルがロバートを打っちゃうしね。
でも、そんなモルから解放されることでコブは子どもたちにやっと会うことができた。
そこにはこれまであったモルへのひっかかる気持ちはなくって
そういう気持ちで会えればコブにとってはコマが止ろうが、回り続けようがどちらでもよかったということ。
うーん・・書けば書くほどこの映画はこうやって整理しないで
皆でごちゃごちゃ言い合った方がいいのかな?と思います。。
あと、コブとアリアドネが4層に辿りついたとき海岸のシーンから始まって、
アリアドネがロバートを連れて落ちたあとのコブとモルのシーンからいきなり
コブが再び海岸に打ちつけられている場面になり、サイトーと再会となる。
ここで「あれ?ここはどこ?何層目?」って気持ちになって
あれっと言う間に飛行機のシーンになるんだけど、私もここで混乱しているのかなぁと思います。
で、私がなるほどーと思った感想は
いきなり海岸に流れ着くカットになったのは監督の狙いではないのか?というもの。
突然あのシーンを映して4層より深く落ちたのか、それとも4層でサイトーを探し続けていたのか
わからなくすることで、ラストシーンの夢か現実かわからないって部分に繋がる・・と。
確かに細かく描く必要は・・ないですが気になります。笑
あ。長くなった。
でも色々考えるのは本当楽しい:)
この映画、エディット・ピアフの「水に流して」がすごい印象的だったなぁ。
頭の中でぼわーんと響く感じがなんともいえない感覚でした。
そしてアーサー役のジョゼフ・ゴートンがかっこよかった。
(500)日のサマーのトムとは大違いな役柄でとっても新鮮でした。
そして・・!
ロバートと父親の関係だけど、「和解」というのはあくまでコブが植え付けた意識だから
現実では結局わかりあえていないんですよね。
それを思うと、金庫から風車を取り出したシーンがまた切ないなぁって思った。
- 感想投稿日 : 2010年8月2日
- 読了日 : 2010年7月30日
- 本棚登録日 : 2010年7月30日
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