流行っていて評価も高いので、期待して読んだが、まあ、一過性の(今だから面白い)エッセイだった。もう少し理論構築された読みものかと思っていたので肩透かし。
とはいえ、流行るだけに、文章はキレがあって読み易い。
若さという粉糖がなくなって、地が見えてくるなんていう喩えは上手い。
しかし、これが流行っているなら、日本はまだ豊かってことかな。
ここに出てくる女たちは、結婚や出産はしなかったけど、定職があり、一人暮らししても娯楽に使えるだけの収入がある。ブランド品だってたまには買える。
この層と、同じ年代でも非正規雇用で生活はかつかつという層のあいだには深い溝がある。後者の憂いや不安はこんなものじゃないし、笑い飛ばすことも難しい。
でも、この本が売れてるってことは、前者の層も結構厚いってことでしょ。少子化は避けられないけど、個人の人生としては、仕事も楽しみも充実して結構なことだと思う。老後の蓄えさえきちんと出来ていれば充分幸せだ。
ちょっと代わってほしい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年7月20日
- 読了日 : 2015年7月20日
- 本棚登録日 : 2015年7月20日
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