うかつにも3巻を先に読んでしまった。そのため普通に読んだら少し印象は違っていたかも知れない。
1巻ほど緊迫感というか主人公の必死さが出ない展開だったのはちょっと残念。もっとも趣向が変わっただけで、推理ドラマ仕立てで凝った仕掛けである点は評価しています。ただ、読みながら感じたのは、このセーブ機能でそこまでできる、というかやれるものかなという疑問。あまり書くとネタバレになるためやめますが、未来を誘導することができるように筆者は書いてあるし確かにできないとは言えないけど、狙いどおりに未来が展開しないといちいち死なないといけない「手間」を繰り返し実行することが非常に面倒に感じ、その手間をかけるモチベーションが登場人物から感じ取れなかったです。確かに潔人(きよと)のようにビルから飛び降りたりする手間ではなく、即効性の毒や銃があれば能力を発動するための死ぬ行為が手軽に実行できるのかもしれないけど複数セーブできないため、複数の人物が行動するような場合、ひとりでも困難な追跡(観察)がほとんど不可能になると思う。
グダグダ書いたが要するに、こんなことを考えさせるスピード感の不足がこの巻にはあった。実際のゲームでも1回しかセーブできないと多数の分岐がある場合クリアは苦労する。作者はFFのような一本道のゲームしかやってないんじゃないだろうか。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
一般向けラノベ
- 感想投稿日 : 2010年4月29日
- 読了日 : 2010年4月28日
- 本棚登録日 : 2010年4月28日
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