きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で) (文春文庫 く 34-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年11月8日発売)
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本人いわく小説だが、小説にはなりきれてないと思う。解説で石田衣良が結構きついこと言ってるなと思うけど、描写がなってなければ小説としては成り立たない。

けどそういう細かいこと気にしなければ笑える作品だと思う。セリフのキレとか、ボケツッコミの応酬みたいのはさすがだ。

物足りなく思うのは、実際には男子校校での話ってそんなにないんじゃないかってところと、童貞orセックスっていうテーマが青春ものとしてはありきたりだったな、と。学校ってやっぱり閉鎖的なんだろうな。そこでウケてた話を外でしても大抵は寒い。むしろ学外で何をしてたかっていう思い出のほうが、いい出汁が出るのではないだろうか。

地方vs東京ってテーマも鉄板ではあるけれど、こういう葛藤って本当なのかなぁ、といつも思う。東京出身者としてはむしろそういう葛藤がないぶん青春時代に損というか何かやり残した感があるんだけれど。上京コンプレックスみたいな。もう21世紀なんだからいい加減目を覚ましてほしい。

「コーマン」は便利な言葉だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(日本)
感想投稿日 : 2014年12月13日
読了日 : 2014年12月11日
本棚登録日 : 2014年12月13日

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