英雄たちの朝 (ファージングI) (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ウ 21-1 ファージング 1)
- 東京創元社 (2010年6月10日発売)
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感想 : 40件
この本を歴史改変SFと見るか、それを前提としたミステリと見るか意見が分かれるところだろう。
少なくともこの第一部(本書は三部作の第一部)を読む限りは、ミステリ要素よりは、歴史改変物の側面が大きいと感じた。
一応謎が提示され、かつその謎解きもされるのだが、謎が解かれることによるカタルシスは一切感じられない。
その点では、「高い城の男」や「ファーザーランド」のように体制に抑圧される個人という図式が当てはまるかもしれない。
正直なところ、本書の訳者あとがきには三部作全体にまつわるネタバレのようなことが載っていて、興が削がれる。
しかし、最後まで読めばミステリとしてのカタルシスを得られるであろうことを期待して次作を読んでみようと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF-entertainment
- 感想投稿日 : 2011年8月30日
- 読了日 : 2011年8月30日
- 本棚登録日 : 2011年8月30日
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