自分の子どもが罪を犯したとき、親は荷をするべきか。
「罪を償うよう促す」誰もがそう答えるだろう。しかるべき方法でもって裁かれ、罪を償うの自分もをそばで支える、と。
けれど、そこに、「隠ぺいできるなら」という思いはよぎらないだろうか。
警部昇進試験を控えた警部補という立場、妻の収入頼りの自宅ローン、不登校の息子、そこに突然飛び込んだ自慢の娘の起こした殺人事件。
もしそこに「正当防衛」という事実が無かったら、また別の道を選んでいただろう、人として警察官として正しい正義の道を。
越えてはいけない一線を替えてしまった父親。追い詰められるたびに重ねる罪。
読みながら、何が正しいのか、自分の中の「正義」が問われる。
ラストから始まる終わりのない正義の戦い。義が揺れる。
読書状況:読み終わった
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2024年3月
- 感想投稿日 : 2024年3月29日
- 読了日 : 2024年3月29日
- 本棚登録日 : 2024年3月29日
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