リップステイン

著者 :
  • 双葉社 (2014年6月18日発売)
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本棚登録 : 135
感想 : 31

ちょっとチカラワザ的収斂だとしても、全体が大きく動いていく中で香砂の狩りの結末と優子の行く末が気になって一気に読み切ってしまった。悪意でつながった三つの物語、リアルとファンタジの境目をすり抜けるような展開は面白かった。
香砂と如月と優子、三つの全く別の次元の物語が「悪意」によって一つに結び付けられたときその全体が明らかになる。
その三つの物語を一つにつないでいったのは、どこにでもいるようなゆとり世代の青年行人。
このキーマン行人の性格、というか、設定がちょっと…。
自意識過剰で自信家でだけど卑屈なところもあって、人とうまく付き合えない、いわゆる「ぼっち」。それなのに正反対の性格の美晴に見初められたり、行きずりの香砂に食住を無償で与え危険を承知で狩りの助っ人をしたり…冷めてるのか熱いのか、どっちだ?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2014年6月
感想投稿日 : 2014年6月23日
読了日 : 2014年6月23日
本棚登録日 : 2014年6月23日

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