自分の価値を最大化するクオリフィケーション思考

著者 :
  • かんき出版 (2015年8月5日発売)
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本棚登録 : 72
感想 : 8
4

★★★★
グローバルエリートの姿を示しながら、その世界に人材を多く輩出できていない日本社会、日本の若者へ、真のグローバルエリートへの誘いをしている本。
グローバルな人材になろうという志を持たない人はこの本を読まないという前提に立てば、目の前に、目標となる未知なる魅力的な世界を見せてもらったことになるし、意欲を具体的な行動に駆り立ててもくれる。
私はグローバルエリートになろうとは思わないし、それを目指す年齢でもないが、そうなってしまったときの自分を想像することがよくある。
なろうとしなくても、なってしまう可能性もあるという夢の様な話しだ。
そして、そんな私がこの本に書かれている様な、条件を備えていなかったら、…
それをグローバルスタンダードにしてしまえばいいとも思っていたが…どうも現実の社会は、明確な階層が存在しているようで、それは階層の下からは見えないが、階層の上からは良く見えるしくみになっているのだなぁということがよくわかった。
その階層の上位に位置すれば、社会を有利に生きていくことは可能だ。それは、この世界の仕組み自体が、ファウンダーたちが作り上げたルールでできているのだし、それを引き継いでいる集団がコアなメンバーであるエグゼクティブの集まりは、そのルールを熟知しルールの隠れたコントロール技術を駆使することができる。彼らメンバーの仲間に入り、親密になり、ルールの改変を自分たちの有利になるような方向にコントロールすれば、いつまでたっても、エグゼクティブとしての地位は安泰だ。

でも、ゴールデン街には呑みに行く(^^;;

そして、この本のエピローグでサラッと書いてあった「資本主義の世界では、物事はより効率のいいほうに流れます。」という言葉は妙な真髄をついた言葉として、この本のタイトル『クオリフィケーション』を軽々しくしてしまったようだ。

2015/09/29

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年9月29日
読了日 : 2015年9月29日
本棚登録日 : 2015年9月27日

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