※同じように性的虐待、児童虐待に苦しんでいる方達が何かを感じ取り、傷を癒やすキッカケになればと思う
途中でほんの少し腹が立った。それは同じ被害者を救いたいと活動する最中も続いたであろう母親に対する怒りと冷たい態度です。
母親は「気付けなかった=助けられなかった」ので、母親に対する怒りはとても自然な感情だと思います。しかし母親は幼少期から著者をとても大事にしていますし、想ってることが文を読んでる限り伝わって来ます。それでも気付けなかったのだから「違うだろ!嘘を付くな!」と言われれば何も言えなくなるのですが、、。
著者が初めて告白した時の母親の絶望と娘に対する謝罪の気持ち、娘の苦しみを理解できなかった自分への怒りは相当な感情だと思います。
著者も被害に遭われてる時に母親に伝えられなかったこと、家族という空気に支配され、それを壊すことを恐れたこと、振り返って初めて気付き自分に怒り、また母親に怒りをぶつけることがあったと思います。
過去に戻ったとしても、どんなに勇気があっても、自分から母親に被害を訴えることはやはり難しかったような気がします。
どこに向けて良いかも分からない感情が30代になっても常に母親に向けられていて、母親の苦しみを感じてしまいました。勿論一番辛いのは被害者なのですが、、。
母親も娘の苦悩と怒りによく添い遂げたと思います。過去を帳消しにはできませんが、母親の著者に対する想いは紛れもなく本物だと思います。
著書の最後で母親と夫への感謝の気持ちを述べてることで僕も気持ちが救われました、笑
それと、誰にも気付いてもらえず、父親が自らの意思で始め、自らの意思で自然としなくなったことが逆に根深いものになっている気がしました。
全てが加害者の意思に支配され、完結しているようで、抵抗することの大切さを感じたというか。
- 感想投稿日 : 2017年11月5日
- 読了日 : 2017年11月5日
- 本棚登録日 : 2017年11月5日
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