パスワード魔法都市 -パソコン通信探偵団事件ノート(10)- (講談社青い鳥文庫)

著者 :
  • 講談社 (2001年8月24日発売)
3.55
  • (31)
  • (21)
  • (74)
  • (2)
  • (4)
本棚登録 : 542
感想 : 15
3

パスワードシリーズ第10弾。
前作の『パスワード龍伝説』の続編ですが、別の話としてもちゃんと楽しめます。
前作の事件の続きを解決するためににロンドンに向かったレイと電子探偵団のメンバー。ロンドンで出迎えてくれるはずのアイザック・ホームズは何者かに誘拐され、アイザックは監禁されている場所で彼なりに事件を推理、レイは『パスワード龍伝説』で関係した“伯爵”に呼び出され単独行動しながら推理、そして電子探偵団のメンバーはホームズ家の執事カトーと一緒に赤いドラゴンの謎解きや、誘拐されたアイザックの居場所などを推理。彼らの推理が、最終的にウェールズのリデル城で合流し、過去の作品で出てきた田中一茶青年も登場して、事件を解決。という話。

舞台がロンドンだけに、マザーグースの詩の引用がそこかしこに登場していて、イギリスらしくもあり、マザーグース好きの血をくすぐられました。
事件はアーサー王伝説に擬えられているので、アーサー王伝説をしっていればもっと楽しめるかも。
全体的にパズルはいつもより少なめではありますが、推理が多めで心地よく、ストーリーも深くて大人まで楽しめる作品だと感じます。
赤いドラゴンの謎を解く時に、ダイや飛鳥の知識とマコトとみずきの勇気をまとめているのが、電子探偵団のチームワークの良さが出ていて良かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童文学
感想投稿日 : 2010年7月6日
読了日 : 2009年12月3日
本棚登録日 : 2009年12月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする