賢治の学校: 宇宙のこころを感じて生きる

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  • サンマーク出版 (1996年3月15日発売)
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生徒の中に大事件が起こらないような授業は授業ではない。(林竹二)

鳥山さんは子どもの体にある,本質的なものに興味があった。病んでいる体をこわばっている体を解放させ,五感を開く授業を徹底的にやってきた人だ。宮沢賢治との接点がそこだったなんて。今まで賢治に興味がなかった私にはショックだった。これからでも遅くない。賢治を読もう。賢治の童話を声に出してからだで読もう。

賢治は自分は「ヤマグミの木」だという。ヤマグミの目で改めて自然や人間・社会を見直す。人間は自然の宇宙の一部という認識からスタートしないと賢治も鳥山さんも理解できない。

賢治は茶目っ気もたっぷりある教師だった。「学校は楽しく勉強する所なのです。」ときっぱり言える人だった。「もしおぼれる生徒があったら,自分も飛び込んで行って一緒におぼれよう。」そう言ってのけるすごい人だ。スケールがちがう。彼は無邪気な天才である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年1月3日
読了日 : 2019年1月3日
本棚登録日 : 2019年1月3日

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