ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラがそれぞれアカデミー賞主演女優賞、助演女優賞にノミネートされた話題作で、批評家や映画ファンたちからの評価が高い、新たな愛の物語です。
私も友人に勧められて映画館で観ました。
1950年代ニューヨークを舞台に女性同士の美しい恋を描いた恋愛ドラマです。
物語は、良き妻、良き母であることを求められて苦悩するキャロルの姿と、そんな彼女に近づこうと成長していくテレーズの姿をも映し出していきます。
恋愛が始まるときのドキドキする感じや、恋する切なさなどが、とても繊細に描かれて、胸がぎゅっと苦しくなるような場面もありました。
同性愛をテーマにした映画ですが、純愛として観ることのできる作品だと思います。
キャロルがテレーズに 「心に従って生きなければ人生は無意味よ」と言うのですが、それを実践するには困難を伴いますよね。でも、だからこそ大切なものを得ることもできるのだと言うことを、この映画は訴えかけているように思いました。
撮影は、あえて16ミリフィルムが使用されたそうです。
キャロルの金髪や金色のアクセサリー、ミンクのコート、赤い口紅とマニキュア・・・そんな豪華で鮮やかな色合いも、賑やかな街並みも、どこか少しくすんだ色合いにみえて、1950年代初頭のニューヨークを効果的に見せています。
映画館で観たことも要因ですが、現実から離れて、映画の世界を堪能することができました。
また、「目は口ほどにものをいう」ということわざがありますが、この映画ではまさにそれを体感することができます。キャロルを演じるケイト・ブランシェットと、テレーズを演じるルーニー・マーラの、目の演技が素晴らしかったです。特にその目の演技が光る、ふたりの出会いのシーンと映画のラストシーンは印象的でした。
ネタバレになるので詳しくは話せませんが、すごいですw
- 感想投稿日 : 2024年1月6日
- 読了日 : 2017年6月27日
- 本棚登録日 : 2017年6月27日
みんなの感想をみる