覆す力 (小学館新書)

著者 :
  • 小学館 (2014年2月3日発売)
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感想 : 42
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覆す力
森内俊之
2018年5月1日読了

森内俊之。1970年生。十八世名人。
2014年2月発刊なので当時のタイトルは名人・竜王。「羽生世代」を代表するトップ棋士の1人。

森内俊之と羽生善治
・羽生善治よりも早く永世名人を獲得するも、本人は羽生さんがいなければここまでの戦績は残せていない。羽生さんとの名人戦で負けはしたけども、そこからさらに成長できた。と羽生さんに対する尊敬の念と与えられた影響思い出の詰まった一冊。

考える根気
・羽生善治、佐藤康光、谷川浩司、渡辺明、米長邦雄、加藤一二三、升田幸三といった棋士の本を読んできたけども一番「控え目」な印象を受けた。
将棋界に名を残す棋士はいずれも個性あふれる性格の持ち主だけども、著者はまさに「正攻法」
佐藤康光の「長考力」にも通じる所として「考える根気」について自信がありそこは強みでそれを武器に長時間の名人戦では自分に向いていたとも話していました。
一方で、(故)村山聖が評した言葉に、「一方で正統であり、もう一方では言葉は悪いのですが、博打打ち的で一種野性的な面も持っていると思うのです。」と評されていて普段や対局でも理性が本能を上回るタイプなのかなと思いました。
それが限界突破すると攻撃的な面が出るのかと。

フリークラスとなりもう名人戦は出れませんがまだまだ活躍してほしい棋士の1人ですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年5月1日
読了日 : 2018年5月1日
本棚登録日 : 2018年5月1日

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