世界から格差がなくならない本当の理由
池上彰
2017年3月15日初版
2017年6月4日読了
内容は金曜プレミアム「池上彰緊急スペシャル」の内容を構成、編集、加筆したもの。
なのでそんなに深い話になってない。分かりやすいという良さはあるけども。物足りなかったです。
格差を生む原因は自由競争の拡大。その結果、雇用の喪失が生まれそれが格差の遠因になってる。
日本で言えば、橋本龍太郎首相時代に自由化の波が始まっていて小泉純一郎首相でも構造改革という旗の元、規制緩和、自由化が拡がった。そこで生まれたのが銀行業の規制緩和や派遣労働者など、その結果格差が広がったとも言ってますね。
目新しい話としては、アメリカでは富裕層達だけで独立し住民投票で新しい「市」を作っている。2006年にジョージア州のフルトン郡からジョンズクリーク市を作って独立した話とか。
人口約8万人、平均所得1300万、全米住みやすい街第4位。富裕層の税金が自分たちの市の運営のためだけに使われるのでかなりハイスペックな街になってるなど。あとは世界の大富豪の紹介(2016年世界長者番付トップ30)は雑学として面白いです。
参考図書として覚えておきたいものはフランスの経済学者、トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」
格差拡大について長期に渡る統計データから導き出した不等式「r(資本収益率)>g(経済成長率)」というもの。いつか読みたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年6月4日
- 読了日 : 2017年6月4日
- 本棚登録日 : 2017年6月4日
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