ステンレス・スチール・ラット (1978年) (サンリオSF文庫)

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感想 : 2
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 遠未来の管理社会化された銀河系で法の網目をかいくぐって暗躍していた‘鼠小僧’<するりのジム>。ついには元犯罪者からなる<特殊部隊>に捕まり、今度はその一員に。しかし根っからの反骨居士のジムは、惚れてしまった凶悪な殺人犯アンジェリナを勝手に追いかけ・・・。
 まあまあかな。基本的にはコメディタッチの宇宙ハードボイルドといった趣きで、手堅くまとまっている。しかし時代の空気かハリスンの反権力志向の独特の臭みがあってどうにも主人公に感情移入しきれない。自由を愛する人物ということなんだろうけど、女を追いかけまわすにしてもなんだかよく分からない御託が多いんだよね。こういう話なら現代だともっとオフビートで享楽的な主人公じゃないと読者もノれないんじゃないかなあ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF
感想投稿日 : 2012年6月12日
読了日 : 2012年6月12日
本棚登録日 : 2012年6月12日

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