江戸川乱歩名作選 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2016年6月26日発売)
4.21
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本棚登録 : 1640
感想 : 100
5

昔の日本というだけで、すでに妖しい雰囲気を醸し出す。反面、ストーリーは斬新で読みやすい。
扱っている内容がきわどすぎて、ビックリ!
エロ、グロ、ホラー、ジェンダー、障がい、不倫、SM、変態…と、書き切れない。
攻めすぎだわ。江戸川乱歩先生。
よく発禁にならなかったなぁ。
昔の方が案外、自由があったのかもしれない。

どの話も面白い。気味悪い。読んでいて映像が浮かぶから、なおさら怖さが深まる。
「人でなしの恋」が、私は一番怖かった。こんな恐怖感は久しぶりだった。
そして名高い「陰獣」…。題名のつけ方が秀逸。覗き見、屋根裏、姿が見えない、お色気とてんこ盛り。
本当に名作揃いで、全ての作品が妖しい世界に誘ってくれる。とても好みだった。
江戸川乱歩、恐るべし。






読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年9月2日
読了日 : 2023年8月31日
本棚登録日 : 2023年8月31日

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