ぎざ耳ウサギの冒険 シートン動物記 (集英社文庫)

  • 集英社 (2008年7月18日発売)
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本棚登録 : 87
感想 : 11
5

入院中に同室の方から借りた作品。
有名な小説だけど、初めて読んで動物の描写が凄いなと思った。意外と読みやすい。

●ぎざ耳ウサギの冒険
大蛇に子ウサギのぎざ坊が襲われる描写がけっこう生生しい。犬への仕打ちもなかなか…。母ウサギから子ウサギへ生きるための術を教えるため訓練をするシーンがあるが、この母親はウサギの中でもとても聡明(?)なウサギなんだなぁと思った。野バラの茂みや水は友達、とあってなるほどと思った。母ウサギモリーの最期が悲しい。

●黒いくり毛
黒いくり毛のじゃじゃ馬っぷりがすごい。でも最終的には自由になれたようで良かった。この話は他と比べ短編だからか特に可もなく不可もなく。

●あぶく坊や[すごく長い]
子ども時代のあぶく坊やから大人になり、家族を得て守るべきものができたイノシシの人生譚。けっこう残虐な描写あり。人間との関わり合いのシーンもイノシシならではといったところ。背中を掻いて、や、両の前足のおめかしとして黒ずみを塗ってもらう描写がかわいい。
因縁の熊との死闘も文章ながら迫力が伝わってきて、とてもハラハラする。

●ビリー
おばかさんな子犬から立派な猟犬となった話。
やってきたブルドッグの老犬オールドサンダーへの仕打ちがひどい。クマの顔に襲いかかったビリーすごい!ブルドッグの最期はまぁ自業自得かな、と。犬同士の階級?と、奔放なビリーのギャップ加減がまた良い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年11月26日
読了日 : 2021年11月26日
本棚登録日 : 2021年11月25日

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