自分と同い年の歴史小説家ということで興味が沸きました。
幕末から維新にかけて、大きな変化が訪れた日本。
浮世絵が廃れゆく時代を生きた、絵師たちを描いた物語です。
歌川国芳のもとに絵を学び、河鍋暁斎、月岡芳年、落合芳幾などの当時も名の売れていた絵師たちと交流しつつも、世間からなかなか評価されなかった歌川芳藤が主人公。
売れない絵師の葛藤を背負いながらも、最期まで絵師として生きた芳藤の不器用さと真っ直ぐさに励まされました。
従来の時代小説よりもさらりした文体なので、構えずに読むことができます。
物足りなさを感じる読者もいそうですが、時代小説に対してハードルを感じている若い世代に最初の1冊として紹介してみたいと思いました。
読書状況:読み終わった
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読みました。
- 感想投稿日 : 2017年7月23日
- 読了日 : 2017年7月12日
- 本棚登録日 : 2017年7月23日
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