パリ編、というかフランス編の終わりである13巻である。本店やナポリ支店との兼ね合いを挟みながら落とすところに落とし込んでいる手並みはお見事だった。
物語としても面白く、また遊びも軽やかで(尾崎紅葉の金色夜叉を引用して遊んでいるところなどは、他の追随を許さない類の遊びである)、デニムなどの服飾に関する面と物語の関係性も鮮やかである。パリの老舗の面々と織部の対話に見える含蓄、深みなども端倪すべからざるものがあった。
人情話と服飾のバランスもよく、優れた巻であった。星五つで評価したい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
漫画喫茶
- 感想投稿日 : 2016年5月30日
- 読了日 : 2016年5月30日
- 本棚登録日 : 2016年5月30日
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