触れたものを「フラグメント」という結晶に閉じ込めてしまう銀砂嵐が猛威を振るう世界での物語の二巻である。
作品の核心に少しずつ迫るような、謎の少年・ティトとセッカの旅は少しずつ進んでいる。
銀砂嵐の正体に少しだけ触れ、それが人工的なものであるならば止めることもできる、その決心を固めた二巻となっている。
本格ファンタジーのニュアンスの濃い作品で、その点でやや説明が多めになっているのはいいとしても、やはり気になるのは絵の強さである。
おそらくは雑誌連載を基準にした絵の組み立てなのだと思うが、単行本で読んでいる限り、どうしても登場人物が遠すぎる。コマの扱いが弱い印象を受けてしまう。
物語のほとんどが立ち話的で、絵に動きの要素が少ない点などもこの作品の弱点だろう。
その意味で、漫画としては惜しさを感じてしまう。そうした部分も加味して、星四つ相当と評価している。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ドナドナ
- 感想投稿日 : 2019年2月8日
- 読了日 : 2019年1月31日
- 本棚登録日 : 2019年2月8日
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