万人受けは、しない。
今までずっと、浅野いにおファンであった人たちが、彼の作品を読み続けて来て、そして、彼と共に辿り着いた、という作品だと思う。
彼のファンの中でも、評価は分かれると思うけれど、私は、とても好きだ。
あちこちでレビューをざっと拝見すると、「エロい」という表現が多いような気がする。
確かに、エロいと言えばエロい。でも、それは表層的な事に過ぎない。
作品の根底にあるのは、もっと、深い意味でのエロスであり、更に、それを入り口にした、生と死へも繋がっている。
それでいて、小梅や磯辺の心情の描き方が秀逸。
浅野いにおさんは男性なのに、何故、こんなにも、小梅の…と言うか、女の子の心理がわかるのだろうか。
すべてのシーンが、何故そうなるのか、そう描かれるのかが、わかる。
私の中学生時代とは、対極であり、彼らのような体験とは無縁であったけれど、でも、むしろ、ある程度大人になった今の私は、彼らに心がシンクロしてしまう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2012年1月22日
- 読了日 : 2011年3月22日
- 本棚登録日 : 2012年1月22日
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