漫画ではあるが、史記を呼んでいるといつものことながら中国の壮大さを実感せずに入られない。あの広い広大な台地を右に左にと縦横無尽に一生のうちに何度も駆け回り、戦い続けていくなんてことが、今から2000年以上も前に行われていたなんて・・・。
車がある今の時代でも、あの広大な大地を陸路で、何度も往復するなんてことがどれだけできるのだろうか?
いよいよ、清朝が滅び、項羽と劉邦の覇権争いに決着が付いた。
今回は背水の陣、四面楚歌の語源となる出来事が記されていたが、あっそういう意味だったのね とこれまでのあいまいな記憶の間違いを正せたのが、四面楚歌でした。
周りを敵に囲まれてにっちもさっちも行かない状態が四面楚歌。(ここまではあっている)
楚の歌が周りの崖の上から聞こえてきたのだから、当然楚軍に囲まれてどうしようもない状態が四面楚歌だと思っていたら、長期にわたる遠征の末追い詰められた楚軍に郷愁の思いを抱かせるため、楚軍に向かって漢軍が歌ったのが四面楚歌だと。
つまり、四面を囲んだのが漢軍で、楚の中で郷愁の思いに駆られて、兵士が逃げ出していくというのが、四面楚歌の話。
これでまたひとつ、誤った知識をどこかで開陳する愚を犯さずにすんだ。漫画といえども侮れません。
しかも、最近本屋に立ち寄ると必ず平積みされている、項羽と劉邦なるタイトルの本も、なんとなくとっつきにくい感じがしていましたが、その背景が分かったので、今度は手にできそうです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年9月28日
- 読了日 : 2009年3月1日
- 本棚登録日 : 2012年9月28日
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