鉄炮伝来――兵器が語る近世の誕生 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社 (2013年5月10日発売)
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感想 : 5
4

[評価]
★★★★☆ 星4つ

[感想]
日本への鉄砲伝来は種子島に来着したポルトガル人からという説が最も一般的だか、本書では現存する火縄銃や明や朝鮮の資料、東南アジアでの鉄砲、倭寇勢力の存在からポルトガル人ではなく、倭寇勢力が密貿易で東南アジア方面から持ち込まれたとしている。
この部分が本書で最も重要な部分になる。
他に火縄銃が日本で受容され、西日本から東日本への展開、火縄銃の定着による軍制や防御施設の変化、李氏朝鮮への伝播に徳川政権での管理、そして戦国時代が終わり江戸時代に移り変わる中で火縄銃の扱いが衰退するまでが書かれており、これを読むことで戦国時代の鉄砲に関してはおおまかな知識を得ることができた。
ついでに著者が後に出版している『真説 鉄砲伝来』を読めば、本書で得た知識を補完することができるようだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年12月22日
読了日 : 2017年7月26日
本棚登録日 : 2018年12月22日

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