明治大正見聞史 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社 (2005年8月26日発売)
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感想 : 4
5

本書は元々は大正十五年に発行された本であり、著者自身が実際に明治~大正の時代を通じて見聞してきた事を記したもの(生方は明治15年生まれ。幼少期は群馬県で過ごし、明治学院から早稲田大学へと進学。新聞社でジャーナリスト・作家として活躍した経歴を持つ)発行当時著者は40代。よくある老人が晩年に若い頃を回想して書いたモノではないので、妙な思い出補正や、年を取ってからの記憶の混濁や後の人のいれ知恵的なモノがなく、同時代的記録になっているのが良いです。
そして、著者が政治家ではなく、ジャーナリストでユーモア作家であったところからの、世相風俗に対する視点の面白さ、鋭さが文章の中に溢れてて、読んでてホント面白い。

以下、目次を引用。ね、面白そうでしょ。
 維新当時の滑稽外交   憲法発布と日清戦争
 明治時代の学生生活   政府の恐露病と日露戦争
 明治大帝の崩御     乃木大将の忠魂
 明治大正凝視の中心となった女性
 大正八年夏の世相    大正十年歳晩記
 関東大震災       大震災後期

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文豪関連
感想投稿日 : 2019年6月6日
読了日 : 2019年6月6日
本棚登録日 : 2019年6月6日

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