港町・守加護(すかご)でマフィア「天塩商会」のボス(西田敏行)の愛人マリ(深津絵里)に手を出した備後登(妻夫木聡)は、自分の命を見逃してもらうため伝説の殺し屋「デラ富樫」を連れてくることになる。
探しても一向にデラ富樫を見つけられない備後は苦肉の策として、売れない俳優・村田大樹(佐藤浩市)を映画の撮影と騙してデラ富樫に仕立てて乗り切ろうと画策する。
相手が本物のギャングとは知らずデラ富樫を熱演する村田、村田と「天塩商会」に嘘がばれないよう四苦八苦する備後、村田をデラ富樫と信じる「天塩商会」の面々。
それぞれの思いやすれ違いが行き交う中、次々と予期せぬ展開が待ち受ける…。
映画の現場やスタッフ、演じることを愛し過ぎているが故にやり過ぎる演技をしてしまう売れない俳優・村田大樹を楽しげに佐藤浩市さんが演じ、佐藤浩市さんの暴走にどんどん備後や天塩商会の思惑を越えて、たがが外れて思いもよらない展開になっていくのが面白いです。
佐藤浩市さん演じる村田大樹が殺し屋デラ富樫になりきって、西田敏行さん演じるギャングのボスと初対面の時、ナイフを舐めまわして威嚇するシーンや本物のデラ富樫に、映画のスタッフと協力して圧倒するシーンはかなり笑えました。
小悪魔な歌姫を演じる深津絵里さんが西田敏行さんと妻夫木聡さんを振り回す憎めない悪女を楽しげに演じていて、見事な歌も披露していて良かったです。
西田敏行さんも冷酷だが、深津絵里さん演じる歌姫には弱いボスを重厚に演じていて良かったです。
妻夫木聡さんのワルになりきれない小悪党も笑えるし、寺島進さん演じる義理堅いギャングも良かったです。
- 感想投稿日 : 2022年12月30日
- 読了日 : 2022年12月30日
- 本棚登録日 : 2022年12月30日
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