反省させると犯罪者になります (新潮新書 520)

著者 :
  • 新潮社 (2013年5月17日発売)
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本棚登録 : 1986
感想 : 233
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ケーキの切れない非行少年たちを読んだ後にオススメに出てきたため読んだ。
衝撃的なタイトルなのでどういった内容なのかと思ったが、個人的には納得できる点が多かった。
自分も少年の頃に悪いことをした事があるが、形だけの反省をしていたなと。
今も仕事でミスをした際に、一番最初に浮かぶのは「どう謝って許してもらおうか」「面倒なことになったな」
と考えるし、逆にミスをされた時は「ミスをしたくせに反省の態度が見られないな」と苛ついたりもする。

しかし、この本によると反省というのは基本は形だけであり、罪を償うという事には結びつかない。
本音を話して初めて自分が取ってしまった行動に結びつけて自己分析ができ、
なぜ過ちを犯してしまったのかがわかるというもの。

また、ほぼ全ての犯罪者のルーツを辿ると、幼少期に親から受けたしつけにより押さえつけられた感情が
積もり積もって爆発していたという事例が非常に多いという。

人間は弱い。
弱さを出すことは恥ではない。むしろ大切なことだ。

この本は刑務所の話だが、会社や学校、家庭内など全てに通じていた。
改めて自分のルーツと向き合ってみようと思えた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年5月30日
読了日 : 2022年5月29日
本棚登録日 : 2022年5月20日

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