ナノな記憶に溺れる停止の時間とソライの無我夢中で走る動きの時間との対比がよく分かる作品。
とても読みやすい文章で、駆け足で進んでいく展開に一緒に冒険している気分になってドキドキした。
忘れられない記憶や忘れたくない記憶を持って人間は生きていくけど、どうしてもその記憶は綻びが出てくる。
もはや記憶の中でしか会えない人を、まるで現実に現れたかのように全てを再現できる記憶と、少しずつ忘れてしまう記憶。どちらが幸せなのだろう?
これは記憶だと目醒めてしまった時の喪失感と、少しずつ失われて行く切なさと、どちらが痛いのだろう?
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年2月23日
- 読了日 : 2021年2月23日
- 本棚登録日 : 2021年2月21日
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