策略―ブラック生徒指導 二度と問題を起こさせない叱り方

著者 :
  • 明治図書出版 (2020年2月6日発売)
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小学校教諭の中村先生が、生徒指導での「裏の策略」を紹介している一冊。

例えば
「なんでも報告にくる子を『スパイ』として使おう」
「靴隠しなどがあったときに、あえて『キモっ』といった汚い言葉を使うことで子どもの印象に残そう」
など。

このような「ブラックな策略」はあまり教育書では紹介されることはない。
おそらく、昔は学校内の秘密の喫煙室や放課後の職員室で、先輩教員から後輩教員へ「実はね……」と口伝されていったものだと思う。
そのような生々しい生きる術を伝えられる場所も時間も、もしかしたら伝えることができる人もいなくなった今、書籍にしてでも伝えることが必要なことかもしれない。

個人的に印象に残ったのは以下のこと。
・「スパイ」は問題の「予防」のための「早期発見」の役に立つからだ。
→生徒指導には情報収集が不可欠。そのためには鬱陶しいと感じるような生徒も使う。
・誠心誠意対応しているように演出する
→「初期対応」が大事。初期対応を面倒臭がらずに行い、かつそれが「保護者」に伝わるように演出すると、保護者からの満足が得られる。
・長期休みの宿題は言い訳ではないか。長期休みの宿題忘れはどこかで許してあげる。例えば、戒めの言葉と宿題5ページ程度で許してあげる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年1月3日
読了日 : 2022年1月3日
本棚登録日 : 2021年3月18日

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