ウクライナ戦争 (ちくま新書 1697)

著者 :
  • 筑摩書房 (2022年12月8日発売)
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感想 : 97
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侵略開始1年位前からのロシア、ウクライナの関係、其々の国内事情、それに米欧は衛星画像その他情報から侵略の意図、時期もかなり正確に把握していた事等、細かく解説され分かり易かった。
歴史や戦争論も交え、軍事的戦術、兵器まで細かく解説される一冊だが、そもそもの「なぜ今こんな戦争が起こったのか、これからどうなりそうか」については憶測の域を出ない。
これについては何年後か、或いは意外に早く(昨日あたりからワグネルがモスクワに向かったとか引き返したとかのニュースもあり)でも、何らかの決着を見た後の分析を待つしか無いのだろう。

兵器や兵員数など軍事力比較分析、プーチンの思惑や当初想定したであろう侵略プランと修正案、各国の事情踏まえた駆け引きといった細かい分析等々を読み進めながら通底していた思い「国のトップや上層部の愚かで冷酷な判断のせいで、辛く悲しい生活を強いられる事になるのは一般国民、生活者である事の視点の欠落」は、筆者も同じだった様で、その辺について「あとがき」で触れられていたのを読み、ある意味救われた思いと筆者への共感度、信頼感が増した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年6月25日
読了日 : 2023年6月24日
本棚登録日 : 2023年6月24日

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