「はじめに」で著者は、前半生が良くなかったことを告白しています。
大学受験は失敗し、第二志望の私大へ進学。
就職活動もうまくいかず、外資系の会社に行くことになったと。
当時は外資系は日本の会社へ入社することができない人が行くところだった、と書かれています。
しかし著者略歴を見ると、何と
「慶応義塾大学商学部、ミネソタ大学大学院修了
日本コカ・コーラ広告部マネージャー」
等々輝かしい略歴……。
この著者の不幸語りは眉に唾つけて読まないといけません。
本書は2008年9月発行。
もう10年以上前になるんですね。
当時はまだスマホやタブレット端末は普及していませんでした。
電車の中の時間も有効に使おう、という項目があって、読書やイメージトレーニングや瞑想等について書かれています。
今ならスマホやタブレットを使ってもっと色々なことができるようになりました。時代の進歩はすごいですね。
とまあこんな風に今となっては古くなったような記述もあるのですが、基本となる考え方は今でも十分通用する普遍的なものだと思います。
骨折のため野球生命を絶たれて保険セールスマンになったフランク・ベドガーについて少し詳しく解説されています。
映像が浮かぶような印象的なエピソードです。ここは読みどころ。
思えば私も本書の発行間もない頃、本書を読んでいました。
当時の私は早起きして朝活をしたくてもどうしてもできないので、本書のような早起きや朝活に関する本を色々と読み漁っていたものです。
思えば当時、睡眠時間を6時間に設定していたのです。
いくら頑張っても起きられず、寝坊してばかり。
結局私には最低でも7時間半の睡眠時間が必要だと気付くまでにどれだけ膨大なムダな時間を浪費したことか。
ロングスリーパーの私には朝活する時間はほとんどないし、活動時間そのものが短くなります。
それはともかく、本書を一番最初に読んだ当時は精神状態が混乱していましたが、いつかもっと良くなるし人生もまだ長い、という希望がありました。
それから10年近くたった今、再読した現状は。
確かにその間、本当に少しづつ少しづつ精神状態は改善していってその結果、遥かに精神状態は良くなっています。
しかし、最初の状態が悪すぎたために、その程度の改善では基準点に全く達していない状態です。
気が付くと人生も先が見えてきました。もはやお家存続は時間切れです。
中学3年生の時にうつ病を発症した時点で、私の人生と私の家系は終わってしまったのです。
……とここで終わってしまっては結末が暗すぎる。
確かにお家存続は時間切れとなりましたが、精神状態は今までになく良くなっています。
残りの人生、少しづつでも前進して取り戻していきたい。
http://sfclub.seesaa.net/article/464463635.html
- 感想投稿日 : 2019年3月5日
- 読了日 : 2019年3月5日
- 本棚登録日 : 2019年3月5日
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