敵国大艦隊の奇襲を受けた天津国の士官が、負け戦の中で軍人として任務を全うすべく奮闘する、ファンタジー戦記もの。「竜vs戦闘機を描きたかった」とあとがきにある通り、隊列を組む航空機に対して戦術的に対抗する竜の騎兵隊、というバトルは面白かったし、マスミの知略戦もよかった。後の英雄や、後の歴史上の汚点という伏線は投げっ放し、次巻以降のお楽しみ?
ところで、男2人メインのイラスト+習字フォントの題字という体裁で意図的に悪目立ちさせている表紙に加え、紹介文には「壮大なスケール」「空戦」「戦記」と硬派をアピール。その煽りっぷりに耐える内容かというと、どうも上滑りしている感が拭えない。後半の、やたら戦場の無情を強調する描写と展開は、物語上の必然というより、「硬派で壮大なスケール」という演出でしかない気がした。
イラストは好みとはいえ、p223のはなぁ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
LIGHT NOVEL
- 感想投稿日 : 2013年7月27日
- 読了日 : 2013年7月26日
- 本棚登録日 : 2013年7月26日
みんなの感想をみる