宗教的経験の諸相 上 (岩波文庫 青 640-2)

  • 岩波書店 (1969年10月16日発売)
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感想 : 16
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プラグマティズムの創始、ウィリアム・ジェイムズによる力作。1902年エディンバラ大学においての講義をまとめたものである。伝統的に神秘的、超自然的に扱われてきた宗教的経験を心理学を元として紐解く。しかし、それらの経験を現実的に一般化しその神秘性を単純に否定するのではなく、宗教経験の特異性を保持しながら、それが今までのように外からの影響による経験と捉えるのではなく、人間の内面から現れる諸相として紐解いている。
 まさにプラグマティズムであり、神秘的な物事の原因よりもその影響と有益性に対して多くを語っている。自由主義、多元論的であることは断る必要はないと思うが、これですら100年以上前である。どう向き合い、どう取り込むのか。しっかりと見つめていく必要があるだろう。

16.5.24

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 宗教
感想投稿日 : 2016年5月24日
読了日 : 2016年5月24日
本棚登録日 : 2013年5月28日

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