ディア・グリーン瞳の追うのは 3 (バーズコミックス ルチルコレクション)

  • 幻冬舎コミックス (2009年9月24日発売)
4.05
  • (32)
  • (26)
  • (25)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 248
感想 : 12
5

某ジャンルの神作家さんだった富士山ひょうたさんの、
8年越しの連載が完結してました。

コミックたった4冊分なんだけどね、
足掛け8年だって。

すごいなー

本当に本当にすごい良い話でした。

富士山さんは某ジャンルで買ってて、神と崇めていた作家さんで
商業デビューしてしばらく全部追っかけてたけど、
やっぱり商業になると世間一般の大多数の人が好む安易な萌えも、
描かなきゃいけなくなるから、
富士山さんらしさのないBL話も、数描くごとに多くなってしまって、
とても残念だけど、読まなくなってしまってました

でもこの、音海と縁のことだけは気になって、コミックを買っていて

読み終わったら、なにこの大河!と思って泣いてしまいました。
(大袈裟)

高校から30オーバーの現代までを断続的に描いているんで、
登場人物の人生を、成長を本当に目撃してるみたいな、
やっぱりこの人の持っている本質のストーリーは本当に大好きなんだ

まあBLなんだけど、

三十路で実家離れて生きてる大人の恋愛と仕事の些細でリアルな悩みとか、
男同士であることのジレンマとか葛藤とか弊害を
ちゃんと現実社会に沿った出来事で、生々しく描き出してるので
すごく感情移入してしまう。

告白して、相手も受け入れて、ハイ、ベッドイン、みたいな
だから何?みたいなどうでもいい安易な恋愛では全くないのね

最初の入りが、
「地元に帰省した時に、受の方の元カノ(二人の共通の幼なじみ)に、
自分らが付き合ってることを、どうやって報告するか」
っていうエピソードだった。

BL的には衝撃で、
ああ、この人はやっぱすげえなって思ってホント泣いた。

そういう時の女の子が、みんな良い子で、優しくて強くて可愛い。
男がヘタレで優柔不断で弱くて必死で可愛いんだ。

大好きです。
BL作家で一番好き。

またこういう話書いてくれたらいいな、と思います。
完結記念に語りたかった、

ちょっと生々しいゆっくりめな展開の、大人BL好きな人は
ぜひ読んでみて下さい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: bl
感想投稿日 : 2009年11月11日
読了日 : 2009年11月11日
本棚登録日 : 2009年11月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする