正直、ようやく読み終えたという感慨。
しかし、ック法のエネルギーは読む方の何千倍、いや何十万倍という物凄さを感じさせられた。
「世間」からすれば、「あらゆる反という冠が貼られた」というのはまっとうな事だろう・・以下括弧つきの表現が他出せざるを得ないのが正直なところ、この本の特色とすら思える。
既成事実、状況がひっくり返って行く出だし、展開。しかし、ラストは治まるところに収まると言う「受活村の穏やかな時間」が流れ続けていく。
解説で筆者が述べる下り、訳者谷川氏の其れも同じ温度でおもしろく、高まり過ぎて異様に落下しきれなかった私の気持ちに翼をくれた。
「差別主義に異様に敏感な日本で、この本の出版が可能だろうかとまず思った訳者・・私も読み始め直ぐにこの本は 凄いな、衝撃でした。
しかし、受活の意味、村の生活、人々、よそから来た社会主義の女性、県長等々これでもかというほど輩出し続ける人物キャラクターの激流に圧倒されます。
障害とは、健常者とは・・
レーニンの遺体を展示し、入場料でバカ稼ぎを企画するという発想は絶対 ちまちま日本では起こりえない~いや政府が乗り出すだろう。
身障者は、足りない部分を補うインナーパワーが湧きだし、レジリエンス(しなやかさ)エンパワメント(自らの押し上げる強さ)が周囲とのスクラムで高まって行く様子が随処で描かれる。おとぎ話、滑稽話としてではなく。。
完全人~健常者は単なる人口の仮面を持った存在にすぎない、最後は阿修羅の道を進むしかないという反転。
この反転の発想もあっちこちに~夏に大雪が、冬に酷暑、ギラギラ太陽が。世の中に【絶対はない】という絶対が根底にあった。
しかし、病むほどに疲れた。
- 感想投稿日 : 2023年2月20日
- 読了日 : 2023年2月20日
- 本棚登録日 : 2023年2月20日
みんなの感想をみる