本作は、3DCGフルアニメーション映画「楽園追放―Expelled from Paradise―」の前日譚。映画の内容に関わるエピソードがあるわけではないので、どちらを先に当たっても特に問題はない。どちらかと言えば、映画を先に観ておいた方がイメージしやすくて良いかもしれない。
電脳世界・ディーヴァを侵蝕する悪性プログラム(マルウェア)に、新人保安局エージェントであるアンジェラと、地上人からディーヴァ市民となった過去を持つ腕利きの先輩エージェントであるメットが当たる事件簿。
電脳世界という特徴的な世界設定を生かしたシーズニングが作品全体に上手に振られており、サイバーパンクの世界をライトに楽しめる。ネタ自体に新鮮さはないが、逆に言えば王道的であり、また、尺の中で良い塩梅にまとめられているので、単発ラノベとして良作。
作中、メットの動きを描写する際、これでもかという程に巨乳を強調していたのが気になった。映画では「とりあえずアンジェラの胸と尻が素晴らしい。特に尻。」と、作品内容そっちのけで語られていた(言い過ぎ)ので、映画をリスペクト(対抗?)して巨乳描写を強調したのだろうか。(ラストでは、アンジェラが増えたメモリで胸を大きくしようかと考えるという、映画での(ロリ)巨乳アンジェラへの伏線(?)も張られていた。)特に必要な描写とも思えなかった(むしろ無駄エロス)ので、個人的にはマイナス要素。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノベライズ/スピンオフ
- 感想投稿日 : 2020年7月12日
- 読了日 : 2020年7月12日
- 本棚登録日 : 2020年6月14日
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