「教養」として身につけておきたい 戦争と経済の本質

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  • 総合法令出版 (2016年6月22日発売)
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感想 : 16
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戦争を経済として見る点が大変ユニーク
現在コロナ戦争下にあって経済・社会の運営はまさに戦時体制 ワクチン普及後のポストコロナをどう構想するか、本書も大いに参考になる
1.戦争をデータで分析 面白い
 戦争を経費で捉える→戦争エコノミクス
 短期効果は景気対策と同じ
 長期的には経済体質の劣化
 財政は経費の負債が累増
  →増税・インフレ・資産税・賠償
2.経費の調達
 日露戦争 海外から調達 米国・英国
 太平洋戦争 引受先がいない 日銀引受
 →この違いは何か 
3.戦争は国家戦略の一部
 しかし太平洋戦争は戦争が目的化
 軍人の栄達「手柄を挙げて勲章・爵位」
 陸軍人事の誤り エリート養成の失敗
 海軍はGlobal・Scienceだがやはり軍人
4.国家戦略
 各国は自国の戦略を持っている
 戦前の日本は「国策」あれど「国家戦略」不在
5.国家破綻とインフレ 
 戦費の調達は日銀による国債引受
 敗戦はハイパーインフレ 国家の債務の減価
 経済基盤の混乱・毀損→一括処理「預金封鎖」「財産税の課税」
 抜け道・・・株・不動産・貴金属宝石

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 要再読
感想投稿日 : 2021年6月19日
読了日 : 2021年6月19日
本棚登録日 : 2021年6月19日

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