地産地消のエネルギー革命 (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所 (2011年10月15日発売)
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感想 : 9

全体的に情報が浅い。
幅広い分野を取り扱おうとしているから、全てがつまみ食いで情報が、アバウト、しっかりとした分析が出来ていないから本質が見えず、比較・議論の対象にならない。
EV車とガソリン車との比較については、自分もどちらが本当に環境に良いと言えるのだろうと思っていたため、話題にあげてもらっていて勉強になった。しかし例が極端。大型特殊車などの特殊用途車まで全てひっくるめて換算してしまうのはどうなのか?
長距離且つスピードが求められる業務用長距離トラックなどは、今のEV技術では到底乗り換えることは出来ない。
もちろんこの点には本の中でも言及しているが、例えば半分が置き換わるとしても原発15基って、ちょっと乱暴過ぎないか。

しかし逆に言えば、現存するエネルギーを網羅しており、全てに著者の考えを主張しているため、読んでいて自分も考える切り口にはなる。
読者は本書を世の中のエネルギー知識の目次として読み、その中で特に興味をもてたものについてより深く勉強する、そういった役割として使える本だと思った。

EVについて。
結局温暖化防止なのか、省エネなのか。「何のために」何を一番の目標とするかをまず決めることだと思う。温暖化防止のためにEVにしたとして、EV車を作る過程で火力発電所を大量に増設しフル稼働した場合はどちらのほうが環境に悪影響を与えるのか?

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年2月21日
本棚登録日 : 2013年2月21日

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