ナチ医学の医療犯罪と同じく犠牲者数ではその倍以上と推定される日本のいわゆる731部隊の犯した同じく医学犯罪を基準に、安楽死、インフォームド・コンセントに基づかない、死と苦痛が殆ど前提とされている残虐な人体実験、断種などをいかなる医療倫理で過去と現在と未来を見据え論考していこうとする好著。私は著者の小俣和一郎氏の著書を既に2冊読んでおりその集大成の観がある。あらゆる倫理も過去の歴史的事象を抜きに定位する事はてきない―ナチ医学と731部隊の医学犯罪の参照点なき倫理はありえないとする著者の主張は私と同じ視点に立っており、我が意を得たり、とも思いを強くした。広く医療倫理、ナチ医学、731部隊を中心とする日本の組織的医学犯罪に興味のある方に推薦できる書籍です。
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読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史系統
- 感想投稿日 : 2019年9月30日
- 読了日 : 2019年9月30日
- 本棚登録日 : 2019年6月3日
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